【体験記】セミオープンを利用して第一子を出産しました【メリット・デメリット】

皆さんはセミオープンシステムをご存じでしょうか。簡単に言うと、妊婦健診は近くの産婦人科で行い、分娩は専門的な態勢の整った病院で行うシステムです。私は今回の妊娠・出産でセミオープンシステムを利用して、妊婦健診は産婦人科のクリニック、出産は大学病院で行いました。実際にセミオープンシステム利用してみて感じたことを、良かった点、悪かった点に分けて書いていきます。妊娠が分かって病院について検討している方の参考になればと思います。

良かった点

通いやすい施設を選べた

セミオープンシステムでは自分の分娩したい施設と連携している施設であれば自宅や職場の近所など通いやすい場所を選ぶことができます。私は、仕事終わりに通院できるようにしたかったので、職場から一駅、駅から徒歩3分の産婦人科で健診を受けることにしました。駅から近い場所を選べたので、雨の日なども負担が少ないですし、どんどん大きくなるお腹を抱えていても無理なく通えました。
分娩できる施設は限られているので、なかなか自宅や職場から通いやすい場所を条件として探すのは難しい方もいると思います。私の場合、36週からは分娩する施設での妊婦健診でしたが、分娩の安全性を第一に選んだ大きな病院が遠く、自宅からバス・電車・バスで約1時間かけて行かなくてはならなくて大変でした。
また、診療時間の違いも、通いやすさの一つとしてありました。私が妊婦健診を受けていた産婦人科は夜は19時までやっていて、仕事終わりにも無理なく通えました。一方、分娩する施設は大学病院で、外来は15時30分までだったので、セミオープンを利用できていなければ、早退や休みを取って健診に行く必要がありました。
妊婦健診は23週までで4週間に1回、24~35週までで2週間に1回、36週以降は1週間に1回と少なくない回数です。自宅や職場から通いやすい、駅から近い、診療時間が長い、女医さんがいる、新しくて綺麗など、自分の好きな条件で妊婦健診を受ける施設を選べるのは、大きなメリットだと思います。

気になることがあったらすぐに診てもらえた

これはもちろん、どこの施設に通っていても、妊娠中気になる兆候があればすぐに行って診てもらうことができますが、気軽さが違いました。妊婦健診で通っていた産婦人科は、予約がなくても比較的待ち時間少なく案内してもらえました。また、診療時間も夜までやっているので、お腹が張って気になるけど仕事は抜けられない…というようなことがあっても、仕事終わりに駆けつけることができました
大学病院だと予約がない外来はかなり待たされます。(予約があっても待たされます。)また、外来の時間外なら救急外来での対応になるでしょう。緊急性が高ければまた違うのでしょうが、「なんとなくお腹が痛い気がする」で受診するにはちょっと気が引けるかなというのが個人的な感想です。私自身、妊娠中腹痛や胎動の少なさなどで受診して、結果としては何事もなかったということが何度もありました。しかし、結果として何もなかっただけで、赤ちゃんが大丈夫かは診てもらうまで分かりません。万が一の場合に後悔しない意味でも、不安を解消できるという意味でも、受診すること自体に二の足を踏むことなく、気軽に受診できることには大きな意味があると思います。

待ち時間が少なかった

上にも書きましたが、大学病院などの大きな病院はとにかく待ちます。36週以降は妊婦健診で大学病院に通いましたが、大きなお腹で長い時間待つのは結構しんどいです。また、産婦人科では採血があるとき、看護師による問診などの流れの中で行われていたのですが、大学病院では採血専用のフロアがあって、そこは産婦人科以外の診療科の患者さんも同じく使う場所なので、かなり待ちました。採血まで30分待ちという時もあり、アトラクションか何かかかな?と思ったことも。もちろん、採血の結果がその日のうちに出ることもあり、そこは大学病院のメリットかなと思いますが、「採血の結果が出るまで1時間かかるのでそれまで待っててくださいね」みたいなこともあったので。。。。大学病院は会計もシステマティックではありますが、産婦人科以外の患者さんがいることは変わりないので、ここにも30分待ちとかが発生することもあります。
その点、地域の産婦人科クリニックなどは患者数も限られていますし、待ち時間が少なくて楽でした

大きな病院がバックにある安心感があった

妊娠経過が順調だった私ですが、妊娠中期に突然の激しい腹痛に襲われました。結果としては、虫垂炎(いわゆる盲腸)の疑い(妊娠中は積極的にCTなどが撮れないので確定診断が出せなかった)で治療を受けたのですが、この時分娩予定の大学病院で診てもらえたのが非常によかったです。もちろんこれはセミオープンを利用せず、妊婦健診から大学病院や総合病院などに通っていても同じメリットを得られますが、セミオープンを利用する上で産婦人科のみのクリニックや病院では対応しきれない状況にも、対応してもらえるということがひとつ大きな安心感に繋がっていました。

悪かった点

アウェイ感は否めない

ほとんどデメリットは感じなかったのですが、挙げるとすればアウェイ感があったということかなと思います。分娩する施設へは初期にセミオープンを利用するために健診を受けに行ったきり、半年ほど間が空いての通院になります。私の場合は、開示されている情報をきちんと得ないまま、36週からの分娩する施設での妊婦健診に臨んでしまったため、あちらからすれば当たり前のこともわたしにとっては「???」で置いてきぼりの気分になりました。また、初期からずっと同じ病院に通って出産まですると、一緒に経過を見てきた人たちなので、また気持ちも違ったのかなと思います。もちろん、不安なことや分からないことがあれば聞いたら教えてくれますし、セミオープンだからと言って疎外感を感じるような対応をされることもなかったので、そこは安心してもらっていいと思います。経験した後だから言えますが、セミオープンを利用するのであれば、分娩先の妊婦健診のシステムやその他の情報もしっかり下調べしたり、移ったあとに積極的に聞いたり話したりすることをおススメします。

まとめ

出産は決して安全なものではないという考えから、母体のためにも、赤ちゃんのためにも、万が一の場合に最善最大の医療が施してもらえる環境で産みたいという希望があったので、分娩施設には大学病院を選びました。しかし、妊娠期間は約9か月と長く続く中で、仕事と両立しながら妊婦生活を送っていくためには、手軽さや便利さも不可欠です。結果としてはセミオープンは、いいとこどりのシステムだなと実感し、セミオープンシステムを利用してよかったと思っています。
長い妊婦生活を少しでも快適に過ごせるように、また安心して出産に臨めるように、検討してもらえればと思います!

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